<概要>
旭川市は2019年に「ユネスコ創造都市ネットワーク」のデザイン都市に認定されました。その理由は,「旭川家具」などの地場産業が「国際家具デザインフェア旭川」の継続開催など,デザインを基軸とする息の長い取り組みを展開してきたことにあります。今回は<デザイン>をキーワードにしたまちづくりの可能性を展望します。
<講座>
旭川市は大正時代から続く、全国有数の家具産地であったが、1950年ころから衰退し始めたこと。打開のため、海外の近代的デザイン先進地に青年を派遣するなど人材育成に取り組み、今日のデザイン性に優れた旭川家具を生み出すに至った歴史を分かり易く語っていただきました。さらに、忠和の地にデザイン学科、建築学科を有する東海大学を開校し、2014年閉校まで、多くの人材を家具、建築を含むデザイン業界に送ったこと。「国際家具デザインフェア(IFDA)」を1990年から3年ごとに開催するなど、国際的にも評価され、そのような環境から、世界的建築デザイナーを輩出していることを自らかかわった体験をとおして、熱心にお話しいただきました。
参加者 11名
<概要>
なにかある対象に対して「美しい」と感じるのは全ての人間が持つ“普遍的”な感覚である。しかし、その対象は多様であり、形や色、そして音や臭い、味など、人間の異なった感覚器官によって「美」という共通の表現でとらえられる不思議な感覚であるが、その本質はなにか。そしてこの「美」の感覚が人間の生にとって持つ「意味」とはなにか、考えてみたい。
<講座>
人間が絵画や音楽や風景などで「美しい」と感じる感情について、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の感覚器官をとおして、美しい形・美しい音・美味しいと表現される「美」についての「哲学」的分析に、受講者は興味深く聞き入っていました。美しい演奏や心地よく感じる和音の振動の比率など、実際の演奏や和音を受講者に聞かせながらの講座でした。最後に人間は「美」への感動がある限り「平和」を求めていくことを願って講義を終えました。
参加者 20名
<概要>
健康長寿を支える大切なカギの一つが「口」です。加齢に伴い、気づかぬうちに始まるオーラルフレイルやフレイルについて、わかりやすく解説します。これからも元気に過ごすために、日々の暮らしの中で気をつけたいポイントや、できることを一緒に考えてみましょう。
<講座>
高齢化とともに、①口が乾く②歯が減った③前よりはっきりしゃべれなくなった④噛みにくくなった⑤むせるようになった、の5項目のオーラルフレイル症状の自己診断から始まり、発音トレーニングや、前後の席の人とのグループディスカッションでは、日ごろ心がけている、自分の健康のため実践している取り組みを話し合ったり、ストローを使ってのフレイルケア体験など受講者参加型の楽しい講座になりました。
参加者 17名
<概要>
「 2024年10月21日から24日まで、世界のデザイン創造都市から21ヶ国、24都市から40名以上の参加者が集まり、デザインによる持続可能なまちづくりについて議論し、成果物として「デザイン都市旭川宣言」が採択された。これにより旭川はデザイン創造都市の模範として広く認識され、敬意を表される存在になった。この会議とその後起きたことについて、昨年に引き続き紹介する。
<講義>
2019年に旭川市が認定された「ユネスコ創造都市デザイン分野」に関わることになった話から、デザインの分野で創造都市(クリエイティブ・シティ)に認められると同時に、世界にデザイン文化による街づくりを発信しなければならない責任を負ったことの説明がありました。そして、昨年旭川で開催された「サブネットワーク会議」のホスト都市に選定された経緯から、世界21か国24都市40名の会議参加者の受入れ及び運営の中心に関わった苦労話など交えて語ってくれました。その中で、旭川は世界に誇れる自然・産業など、すばらしい資源を持つデザイン都市になれるのだとの自信を持って内外に発信していく必要性を熱く語っていただきました。
参加者 9名